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Archive for 9月, 2014

実際の損害賠償額ってどれくらいなのか

損害賠償の額としては、日本の判例では50万円~300万円くらいの金額が多いです。

 
しかし、最近では1000万円程度の賠償を認めた例もあり、高額化している傾向が見られます。
高額化する理由としては、賠償の基本は精神的損害に対する慰謝料が中心となりますが、その金額は、セクハラ行為の悪質性(服の上から体に触れたのか、それとも下着の中まで触り、姦淫行為まで及んだのか等)や被害者が精神疾患にかかった場合等の事情により変わってきます。

 
慰謝料のほかにも、現実に出社できなくなった期間の賃金や、受けた後遺障害(PTSD等)によって労働できなくなってしまった間の経済的損害が認められることもあります。

 
名誉毀損で訴えられた際の損害賠償額について、例えばネット上に誹謗中傷する虚偽の記事を投稿した場合などは、100万円から150万円くらいが相場となっています。

 
これは、すべてのケースに当てはまる訳ではなく、名誉毀損の内容や被害者の被った不利益の内容と程度等によっても変わってきます。
また最近は、高額の賠償額を請求されるケースも増えてきています。
それは、弱者がメディアにひどい目に会わされることを避けるため、誤報や歪曲記事に対する責任意識を持たせるためということもあります。

信義則とは何なのか

ドリンク01民法1条2項には「権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない」と記載されています。

 

いわゆる信義則というのは、この条文のことを指します。民法は一般法といわれ、契約で決められなかった点について補うために適用されます。しかし、民法だけですべてを補えるわけではありません。そのような場合に、問題を解決する指針となるのが、信義則です。

 

たとえば、契約締結後、一方当事者が財政的危機に陥った場合、他方当事者は履行が果たされるのか不安なため、先に履行すべき義務を拒みたいと考えますが、適用可能な条文はありません。この場合に、主張するのが信義則(不安の抗弁権)です。信義則は明文を欠く法的主張ですので、多用することはできませんが、最終手段としては有効です。その他、民法1条には、公共の福祉と権利の濫用の2つの原則が記載されています。

 

後者は、信義則とよく似ていますが、権利の行使を阻止する場面で主張されます。たとえば、他人の土地を無断で使用することは許されず、所有者は原則として排除を請求できます。しかし、使用している部分がわずかであり、損害も軽微であるのに対して、撤去するのに多額の費用を要するという場合には、排除を請求できないことがありうるのです。

契約締結上の過失に基づく責任とは何か

これは、契約締結に至るまでの間に、当事者の一方による帰責事由によって相手方が損害を被った際に、責めを負う当事者は相手方に損害賠償するべきという理論です。

たとえば、AがB所有の別荘を買うという売買契約を締結する前日に、Bの過失による失火によって別荘を全焼してしまったとします。この場合、別荘が存在しないわけですから、原始的不能を目的とする契約となって無効となり、契約に効力が生じないことになります。

しかし、そうだとすると、Aが別荘を下見する際の交通費用や別荘を購入するために融資を受けていた場合の利息などにつき、Bに損害賠償請求できないことになり、不都合です。トマト

そこで、このように契約締結に向けて、当事者相互に特別の信頼関係が生じた場合には、信義誠実の原則を適用し、果たすべき注意義務を怠るなどして相手方に損害を与えた場合には、損害賠償責任を負わなければならないということいなるのです。上記の例で言えば、BはAに対して損害賠償責任を負うということになります。

ちなみに、この類型としては、契約無効型、交渉破棄型、不当表示型があります。また、学説によっては、さらに、保護義務違反型や積極的加害型をあげる見解もあります。

瑕疵担保責任とは何か

瑕疵とは、「かし」と読み、簡単に言えば欠陥のことです。

 

不動産は高額ゆえ、欠陥住宅を購入したら大変なことになります。そこで民法や消費者契約法などの法律で、売主の瑕疵担保責任を規定しています。耐震偽装問題などを経て、瑕疵担保責の規定を補充する特定住宅瑕疵担保履行法も制定され、柱や壁などに隠れたる瑕疵があった場合、売主の無過失責任として瑕疵の修補や損害賠償などを義務付けています。買主の瑕疵担保責任追及期間は、瑕疵を知った時から1年以内、とされています。

 

しかし、この期間は当事者同士の特約は自由とされ、例えば「売主は瑕疵担保責任を一切負わない」とする契約も同意があれば有効になります。ただし、その場合でも、売主が知っていながら買主に告げなかった瑕疵については、責任を負うとされています。また、売主が不動産会社の場合は、宅地建物取引業法という法律により、民法の規定よりも買主に不利な特約は禁止されています。スイーツ03

 

 

仲介ではなく売主として不動産会社が取引に関わっている場合は、「物件の引渡しから2年以内」とする特約以外は、買主に不利な特約は禁止されているので、もしそのような契約条件で不動産会社と契約した場合は、無効を主張できるので、泣き寝入りしないでください。

慰謝料と損害賠償の境界線

不法行為によって何らかの具体的な損害を被った場合には、不法行為をした者に対して損害賠償請求をすることになります。

 

損害賠償という場合には、もちろん生命、身体、財産に対して実害を被った場合の損害の賠償を求めるというのが典型的なものです。また、精神的損害についても、その不法行為によって当然に生じるものと考えられるような場合には、損害賠償を請求することができます。

 

このような精神的損害についての損害賠償を求める場合に、慰謝料を請求するという言葉が用いられるのです。したがって、これも損害賠償の一種であるということができますので、あえて境界を設けるとすればそれが精神的損害に該当するかどうかというところになるわけです。

 

このような損害について金銭によって具体的に計算するのは非常に難しいところでありますし、一方的に請求しても任意に支払ってもらえることはほとんどありませんので、基本的には裁判手続によって請求することになります。最終的には裁判所において適切な裁量によって金額ということが決められることになりますが、具体的なケースにおいてどのような金額になるという確定的な予測を付けることは財産的損害等と比べて困難です。 スイーツ02

使用者責任とは何か

使用者責任は民法に関連した事項です。責任無能力者の監督者責任と動物占有者の責任も民法と深い関係にあります。

 

国家賠償責任は行政法と関係が深いです。民法と行政法は行政書士の資格試験で得点源にしておくと良いです。これから使用者責任について事例を挙げて述べます。店を経営するAの使用人Bが業務中に車を運転していましたが、歩行者のCに車をぶつけてしまい負傷させてしまいました。この場合、Bの行為は不法行為に当たり、B自身は損害賠償責任を負います。

 

しかし、BはAが経営する店の仕事をしている時にCにけがをさせているため、Bの行為によって利益を得ているAもCに対して賠償責任を負う必要があるのです。動物占有者の責任は土地工作物責任と異なり、動物を占有していない所有者には及びません。これは、動物が加害行為をした時には直接これを止められる者に責任を負わせるのが妥当との趣旨によるものです。スイーツ01

 

国会賠償責任は基本的には行政法の分野である国家賠償法が関わってきますが、公権力の行使に該当しない国・地方公共団体の私経済活動に基づく損害は国家賠償法1条ではなく、民法709条以下の規定が適用される可能性があります。複数の私立大学では低廉な学費で法律を学べる通信教育を実施しています。

債務不履行と不法行為の違い

契約関係にある当事者間で、契約どおりに債務が履行されなかった場合、債務不履行責任(415条)が生じます。さくらんぼ

 

加えて、民法709条の要件(故意・過失、権利等侵害、損害、因果関係)も充たす場合には、不法行為責任も生じます。これらは請求権競合の関係にあり、訴訟を提起する者は、状況に応じて有利な方を選ぶことになります。まず異なる点として、消滅時効の期間、起算点が挙げられます。債務不履行責任の方が長く、権利行使が可能となったときから原則10年とされています(民法167条1項)。

 

これに対して、不法行為責任では、損害及び加害者を知ったときから3年とされています(724条)。多忙などで訴訟提起が遅れてしまった場合には、709条に基づく請求は認められませんので、415条によって請求することになります。第2に、過失相殺が必要的か裁量的かが異なります。債務不履行責任では、契約を締結するにあたってあらかじめリスク計算ができることから、過失相殺が必要的とされています(418条)。

 

418条の文末が「定める」とされているのに対して、722条では「定めることができる」と規定されています。このため、709条に基づき請求する場合には、過失相殺は裁量的といわれています。この違いは、債権者よりも被害者を厚く保護すべきと考えられたことによります。このほかにも、両者には相違点がありますので、請求するときには、場面に応じて使い分けましょう。

不法行為とは具体的にどのようなもの?

民法第709条において、不法行為に基づく損害賠償責任が定められています。

 

不法行為と違法行為の違いがよくわからないという人が少なくありませんが、違法行為は読んで字のごとく法律に違反する行為のことを指します。一方、不法行為の概念はもう少し広く、法律に反しているかどうかに関わらず、故意または過失によって他人の権利もしくは法律上保護されている利益を侵害する行為だとされています。

 

簡単に言ってしまうと、本来であれば得られたはずの利益が得られなくなり、何らかの損害が発生した場合ということになるのですが、その利益の損害を起こした張本人に対して被害者から損害賠償請求することが認められています。ただし、利益の損害と言ってもあまりにも漠然としていてわかりにくいという人がかなりいます。わかりやすい例をあげるとすれば、夫婦の一方が浮気した場合をあげることができます。

 

民法第770条には法定離婚事由が列挙されています。その中に離婚請求が認められる理由の一つとして「配偶者に不貞な行為があった時」という一文があります。それを根拠として、夫婦には互いに貞操義務があり、その義務違反を犯した場合には、離婚されても仕方がないし、損害賠償責任も負うことになると考えられているのです。一口で言うと、結婚していながら浮気や不倫をしていると不貞行為にあたります。

 

本人にはちょっとした火遊びのつもりしかなかったとしても、法的にかなり重い責任が負わされることになっていますので、注意する必要があります。