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どちらかの生活を助ける扶養的財産分与

離婚するときには、結婚後に2人で築いてきた共有財産を分ける財産分与が行われますが、一方の稼ぎで生活が成り立っていた場合、離婚によって妻(夫)の生活が困窮することも少なくありません。
こうしたことを防ぐために、民法では、婚姻中に扶養していた夫(妻)が妻(夫)の生活費に相当する財産を支払うことを認める「扶養的財産分与」という仕組みが設けられています。

一般に、扶養的財産分与は、離婚の原因が扶養している夫(妻)にある場合で、なおかつ扶養されていた妻(夫)が様々な事情ですぐに自活するのが難しい状態である場合に認められます。
たとえば、結婚を機に退職して専業主婦となった妻が夫の不倫が原因で離婚する場合、高齢や病気、子どもの養育などを理由にすぐに再就職が難しく、離婚後によって収入が途絶えて生活が困窮してしまうようなときには、夫は妻が自活できるまでの間、生活支援のためのお金を扶養的財産分与として支払うことになります。
ただし、扶養する側が経済的に余裕がない場合には扶養義務が制限されるので、対象外となる場合が多いようです。

扶養的財産分与は、平均的には妻(夫)が自立できるまでの期間である2~3年分の生活費の援助額が目安となりますが、持病があってすぐには自立できない場合などにはさらに長くなる場合もあります。
支払いは毎月一定額を一定期間支払う分割型と支払額を合算してまとめて支払う一括型の2パターンがありますが、一括して支払うときには贈与税がかかるリスクもあります。

なお、扶養的財産分与は個々の事情によって適用の有無や算出額が変わってくるので、まずは信頼のおける弁護士さんに相談してみることをお勧めします。

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