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行政権と司法権の関係

司法とは具体的な事件を前提に法を適用してこれを解決する作用であると考えられています。そして、行政権と司法権のあり方をめぐっては、第一に司法権の範囲の問題があります。この点、行政事件の裁判を通常裁判所とは別系統の組織である行政裁判所が行なうこともあります。ドイツやフランスなど大陸法系の国でとられてきた制度です。このような制度の沿革・背景には司法府に対する不信や君主などの特権擁護の考え方などがあります。戦前の日本ではドイツの影響のもと行政裁判所が設けられていましたが、戦後はアメリカの影響のもと行政裁判所は廃止され、行政事件も通常裁判所で争われることから、日本の司法の範囲には行政事件の裁判をすることも含まれると考えられます。
行政権と司法権のあり方について第二として、司法権の限界の問題があります。行政が司法の対象となるとしてもそこに限界はないのでしょうか。この点、行政の自律権や自由裁量に属する事柄については、一定の限界があるとされています。閣議手続に関する事柄は自律権の範囲の問題であると考えられます。そのほか、国家統治の基本に関する高度に政治性のある国家行為は司法審査の対象とされないという、砂川事件判決や苫米地判決にみられる統治行為論があります。その論拠としては、そのような行為は国民に選ばれていない裁判所の審査の内在的制約として司法審査の対象から除かれるという見解と、そのうえに自制の要素を加味して考える見解などがあります。また、このように統治行為論の根拠の一つとして民主制、民主主義を考えるなら、基本的人権が問題となる事件では統治行為論にも限界があるのではないかという議論があります。ミョウガ

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